amazarashiが織りなす世界観。『新言語秩序』を通して伝える新たなコミュニケーションのあり方

amazarashi

「世界観」。凄く便利な言葉だ。私も頻繁に使う。主に「その空間や雰囲気を言い表すのに窮した場合」に。その人、もしくはその人たちから発せられ醸し出される、実態は無いのだが確かに擁している独特なあの存在感の類い……。しかし多用している私が言うのも変だが、実に曖昧模糊(あいまいもこ)とした言葉だったりもする。いつかこの「世界観」を用いずとも、あの雰囲気や空気感を違った言葉で表現したいと常に思っている。

このamazarashiも「世界観」が魅力的なアーティストの一つ。加えてそこには更に「圧倒的な」が付け加えられる。哀しみや諦念、希望や祈り、昇華や漂白、願いや浄化、痛みや慈しみ、そしてそれらを経てこそ得られる、ご褒美のように突如降り注いでくるカタルシス……。そんな「世界観」をamazarashiは音や絵、映像と共に、余白や行間といった聴き手や観者が入り込み、一緒に仕上げていける余地を持ち我々に作品やライブを通し楽曲を提示してきた。

サウンドとビジュアル。それはamazarashiの表現において重要なファクターだ。そして毎度それは同時に提示される。だがしかし、それらはけして補完し合うものとは違った類い。いわばお互いが共食いを魅せ、同化/一体化/血肉化させ合い一つのものとして成立させてきた。

ご存知の方も多いと思うが、ライブ中、amazarashiの姿は見えづらい。ステージ前面に張られた紗幕に映し出される歌詞や言葉のタイポグラフィ、映し出される映像類がその代わりを担う。結果ライブは、魅入ることなく楽曲やその雰囲気や空気感、「世界観」の中に自身を置く形となる。一方的に放ち一方的に感受する形態。そこではキャッチボールこそないものの意思や意識といった精神的なコミュニケーションが都度確実に生み出されているのも興味深い。

amazarashiの圧倒的な「世界観」が
『新言語秩序』で可視化される!

amazarashi

そしていよいよそのコミュニケーションが可視化される時がやってくる。それこそが自身初の武道館公演となる2018年11月16日(金)の<朗読演奏実験空間『新言語秩序』>だ。2018年11月7日(水)発売のニューシングル『リビングデッド』と共に、そこでのツールとして重要となるのが、このamazarashiの中心人物・秋田ひろむが書き下ろしをした小説『新言語秩序』のオリジナルスマホアプリだったりもする。

小説『新言語秩序』スマホアプリ
iOS版

小説『新言語秩序』スマホアプリ
Android版

10月下旬より既に配信が開始された同アプリは、ライブと同タイトルの『新言語秩序』が冠されている通り、まさしくamazarashiの来たる日本武道館公演と連動したもの。秋田ひろむ書き下ろしの小説『新言語秩序』とMV“リビングデッド”の検閲をこれを用いて解除し、楽しんでいくものだ。また、武道館の公演中、スマホのフラッシュの点滅パターンを使い検閲を解除することができる。加えて終演後は、その参加実績に応じて、

・武道館ライブフォト

・秋田ひろむのメッセージ

・新曲“独白”の検閲解除済み音源

を楽しむことができ、その参加意欲を掻き立てる。

実際の小説だが、現在第4章までが公開されており、どの章も文面のほぼ半分に渡り文字が墨ベタで塗りつぶされており、正直パッと読みでは全くその内容は把握できない。それを右下にある「解」ボタンを用い、その墨ベタを解除し、「検閲前」の小説を楽しむ形となる。各位に楽しんでもらいたくあえてあらすじは差し控えるが、「言葉とは?」が主眼に置かれたと思しきこの小説は、秩序正しい「テンプレート言語」への攻防戦が綴られている。二人の主人公、言語秩序推進派の「実多(みた)」と、言語の自由を訴える「希明(きあ)」を中心に展開され、どちらが正しくどちらが間違っているか、主客どちらの推進でも感情移入可能なように実多の視点から物語が綴られているのも興味深い。

秋田ひろむらしい現代詩的な文体にて、どこかに現存しそうな街に立つ主人公の目線から語られるこの小説。心証や所感、または心のつぶやきが綴られ、様々な想像やその物語の前後のストーリーさえをも想見させ、自身をその街に佇ませてくれる。

また、秋田ひろむ独特の難解なワードにも各所親切に注釈にて対応。amazarashiや秋田ひろむを知らぬとも楽しめる内容となっている。文中頻繁に表れる「テンプレート逸脱」や「テンプレート言語」、「新言語秩序」や「言葉ゾンビ」が徐々に判明されていくフローも面白い。

読後には、「言葉」のみならず「様々な秩序」「言葉狩り」「SNS断罪」に向けての様々な想いを私は巡らせたが、たぶん感受は人それぞれ。あなたの読後の感想も是非訊いてみたいところだ。

また、同アプリには新曲“リビングデッド”とそのリリックテキストも搭載。同小説とリンクし、可視化、またその前後を想起させる同MVは、より小説で不可解だった部分、そして何故当初小説に検閲がかかっていたかが解明されていく。

『朗読演奏実験空間“新言語秩序”
特設サイト

また、1つのコンテンツながら、「検閲後」そして、それを解くと検閲前の2バージョンの歌と映像が楽しめ(検閲後の映像を楽しめるか? は個人差がありそうだ)、その「世界観」の徹底さには恐れ入る。そのリンク性の妙とamazarashiのトータリーなプロデュースや緻密で綿密な文章や映像、歌や曲、そして仕組まれたトリックが全て合致していく様は毎度のことながら痛快さすら覚える。

上述で「武道館で重要となる」とは記したものの、もちろん同アプリはその場限りではない。当日武道館に参加できない方も同日全国各映画館で上映されるライブビューイングや、その後日に行われるディレイビューイングでも効力を発揮する。加え、いずれにも参加できない場合でも小説やMVは閲覧できるので是非楽しんでもらいたい。

amazarashi 『リビングデッド(検閲済み)』Music Video | 新言語秩序 テンプレート言語矯正プログラム

加えて重要になってくるのが上述でMV紹介をした新曲“リビングデッド”をタイトル曲に据えたニューシングルだ。こちらも武道館公演に向けて書き下ろされた楽曲。タイトル曲は性急さと緊迫感、そして雄々しさが同居したナンバー。

上述の小説ともリンクしており、一緒に声を合わせられる部分もあり、ライブ時に一緒に歌える効力を持っている。その緊迫と切迫感を超えた先に待っている、突如現れ一気に天空まで引き上げてくれる、その解放感と昇華感は実にamazarashiらしい。また、マインドコントロールされるかのように叙述される「あなたの人生は希望にあふれている」の言葉とそれを伝えるトーン、その辺りも色々と深読みをしてしまう。

そして、M-2の“月が綺麗”は、ミディアムで温かく、それでいて力強く響く朗々とした歌も特徴的な楽曲。アコギも交え、様々な局面と立ち向かい抗いを経たがこそ感じる改めて気づかされる月の美しさを思い起こさせ、そこが形様々なれども聴き手との共感性を与えてくれる。

また、M-3の“独白(検閲済み)”は、ミディアムで美しさと哀しさを宿しながらも、そこを抜けるかのようなラストに向かう疾走感もたまらない楽曲。と、サウンドでは判明できるものの、タイトルに「検閲済み」と付記されている通り、歌や歌詞に関しては、全編に渡りスクランブル処理やエフェクトがかかっている。現段階では歌っていることが不明だが、こちらは武道館終了後、前述のアプリを用い検閲解除済みのバージョンも手に入れることが出来るので、それをもって補完できる楽曲と言える。それも今から楽しみだ。

加えて初回生産限定盤は『新言語秩序』の世界観を踏襲し、「検閲」をテーマにデザインされたスペシャルボックスに、検閲・規制の象徴としてオリジナルデザインのバリケードテープが封入されるなど、ライブと親和性の強い作品になっている。

amazarashi
リビングデッド【初回生産限定盤】

と、書いてきたが残念ながら前編はここまで。後編は11月末頃の掲載を予定しており、そこではこの武道館ライブで実際にコミュニケーション後のレポートを交え、結果や成果を今一度ここで発表したい。その時までに何か「世界観」以外に、amazarashiのあの独特の空気感や雰囲気を言い表せる言葉が見つかれば良いのだが……。

RELEASE INFORMATION

『リビングデッド』

amazarashi

amazarashi
リビングデッド【初回生産限定盤】

収録曲
1.リビングデッド
2.月が綺麗
3.独白(検閲済み)
4.リビングデッド -instrumental-
5.月が綺麗 -instrumental-

2018.11.07(水)

詳細はこちら

EVENT INFORMATION

amazarashi 武道館公演『朗読演奏実験空間“新言語秩序”』supporte d by uP!!!

amazarashi

2018年11月16日(金)
東京・日本武道館
開場18:00 開演19:00
詳細はこちら

EVENT INFORMATION

amazarashi Live『朗読演奏実験空間“新言語秩序”』 LIVE VIEWING

2018年11月16日(金)
19:00開演

amazarashi Live『朗読演奏実験空間“新言語秩序”』DELAY VIEWING

2018年11月25日(日)
19:00 開演

2018年11月26日(月)
19:00 開演
詳細はこちら

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情報元リンク:Qetic
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